2020年の新型コロナウイルスによって、
私たちの生活はガラリと変わってしまいました。
日本国内の状況では多くの事業者が
経済活動(お金を稼ぐこと)ができず
景気の悪化は深刻になるばかりです。
さらにコロナの影響によって学校教育の制度の方でも、
「9月入学スタートにしたらどうか?」
このような声が上がるようになりました。
そこで今回は9月入学制度について、なぜ9月入学が議論されているのかや、
どのようなメリットやデメリットがあるのかをまとめました。
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9月入学制度とは?なぜ導入が議論されているのか
9月入学制度とは?
むずかしい話を抜きにすると9月入学とは、
「9月」に入学または学校の新年度のスタートをして、
翌年の8月あたりを「終了の時期」にするというものです。
ただし、終了の時期、卒業のタイミングはさまざな提案が出ているようです。
学期の分け方も、大学の2学期制を4学期制にするなどの話があります。
新型コロナウイルス禍での9月入学制度導入が求められる理由
2020年の5月現在も新型コロナウイルスの影響によって
学校をスタートできていない地域が多いですよね。
このままでは2020年の子供たちの教育は
かなり短縮されたものになってしまいます。
春からの「教育の遅れ」を取り戻すには
夏休みをなくして登校するということになるかもしれないわけです。
「いっそのこと、9月スタートに切り替えてしまえば、
新型コロナウイルス渦でも、全国的に同じレベルで教育を進めることができる。」
これが2020年の今の「9月入学制度の導入」に対する声であり、
「9月入学制度の導入をするのは今がチャンスである」とする理由です。
9月入学のメリットとは?
それでは9月入学になるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
確認してみましょう。
①留学生の受け入れなど国際的な対応が容易になる
9月入学制度に対して、
もっとも多くの人が期待しているメリットは「国際的な対応」です。
海外では9月入学制度が多いので、
日本でも9月入学制度を導入すると、
海外からの留学生を受け入れやすくなるということです。
これは大学の運営や経営から見た場合のメリットになります。
少子化によって大学生が少なることをカバーできるわけですね。
逆のパターンでは、
日本の学生たちが海外留学しやすくなることも、
メリットして主張されています。
②受験時期の様々なトラブルが少なくなる
また9月入学制度によって「入学試験時期のトラブルが少なくなる」といったメリットもあります。
冬期の入学試験は、風邪やインフルエンザなどが流行しやすいシーズンでもあり、
積雪の多い地域のトラブルもなくならないシーズンです。
入学試験のタイミングを7月あたりにすれば、
これまでの入試シーズンの課題をクリアできる。
これも、9月入学制度のメリットの1つに加えられています。
③教育の地域差を埋められる
新型コロナウイルスの影響で、休校期間が長引いています。
5月に入って緊急事態宣言がさらに延長されましたよね。
このあと、全国で一斉に緊急事態宣言が解除とならなかった場合、
学校の再開が日本各地でばらついてしまい、学習に差が出る恐れがあります。
しかし、9月入学にすることで、そうした地域差の解消に繋がるという意見もあります。
これらのメリットから、夏期に入試を実施して
9月入学にするべきだという主張が強まっているのですね。
9月入学のデメリットは?
①新入社員への対応が難しくなる
9月入学制度を反対する声としては、
人数としては圧倒的に少ない留学生のために、
社会全体のシステムを変えるのは現実的ではないと言われています。
簡単に言うと、新入社員の入社のタイミングです。
9月入学制度にすると7月頃に卒業となるので、
来年4月から3ヶ月ほどは新入社員がいないということになってしまいます。
新卒を採用する企業は対応を考えなかればいけません。
②子どもたちのケアが必要になる
また高校生以下の子どもたちで考えると、
切り替えの1年目から数年に渡っては混乱することになります。
新入生は「切り替え」に乗っていくことが可能でも、
在校生は「切り替え」に合わせるまでは「期間の区切り」が難しくなるからです。
1年と6か月ほどを同じ学年で過ごす時期が生じてしまいますよね。
思春期を過ごす子どもたちにとって
このような大きな環境の変化は負荷がかかりますから
うまくケアしていかなければいけないでしょう。
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9月入学制度のメリット・デメリットまとめ
2020年の新型コロナウイルス禍によって、
9月入学制度を導入を主張する声が上がっています。
しかし本来は議論に議論を重ねて慎重に行われるべき制度ですから
今からでは2020年9月に全国に制度を施行するには到底間に合わないと思われますね。
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