2019年のGW最終日である5月6日(月・祝)23時に「みずがめ座η(エータ)流星群」が極大(ピーク)を迎えます。
1月の「しぶんぎ座流星群」、8月の「ペルセウス座流星群」、12月の「ふたご座流星群」は三大流星群と呼ばれ、毎年多くの流れ星を観測できる流星群として広く知られていますが、実はみずがめ座η流星群もその三大流星群に次ぐ規模の流星群なのです。
流れ星ってなぜか大人になってもワクワクしてしまいますよね。
2018年12月のふたご座流星群や2019年1月のしぶんぎ座流星群の出現時には、月明かりも少なく天候も安定しており、多くの方が流星を観測できていました。
一年に何度と無い流星観測のチャンスを逃さないためにも、「みずがめ座η流星群」を観測するための日時や方角などについてまとめておきましたのでしっかりと確認しておきましょう。
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みずがめ座η流星群とは?読み方や規模を解説
三大流星群に次ぐ規模の流星群
みずがめ座η流星群は毎年5月6日や7日頃に活動が活発になる流星群です。
(「η」は「エータ」または「イータ」と読み、ギリシア語アルファベットの第7字母のことです)
三大流星群に次ぐ規模の流星群となっており、南半球では北半球におけるペルセウス座流星群(8月に観測できる三大流星群の一つ)に並ぶ流星群となっていますが、日本では放射天候度が低く、それほど多くの流星は観測できません。
とはいえ、後述しますが2019年のみずがめ座η流星群は最高の観測条件が整っていますので、またとないチャンスとなっています。
観測条件が整えば1時間に15~20個近くの流星を見られる可能性があるとのことですから、普段あまり天体観測に興味が無い方もぜひ観測してみてください。
そもそも流星や流星群ってなに?
宇宙空間には彗星から放出されて漂っている「塵(チリ)」が無数に存在しています。
数ミリから数センチ程度のこのチリが、秒速40km(時速換算すると14万4千km/h)というとんでもない速度で地球に突入し、大気の分子などと衝突・プラズマ化して発光します。
これが流星、つまり流れ星の正体です。
また彗星はある軌道上を回っており、彗星から放出されるチリの粒はその軌道上に密集しています。
地球の軌道と彗星の軌道が交差していた場合、その交差点に地球がさしかかるとチリの粒の集団(群れ)が地球の大気に飛び込んできます。
これが「流星群」と呼ばれる所以です。
一般的に流星群はある一点(放射点)を中心に四方八方へ放射状に出現します。
その放射点に近い星座の名前が冠されて「○○○流星群」と呼ばれます。
今回であればみずがめ座のあたりに放射点があるため「みずがめ座η流星群」と名付けられているわけですね。
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2019年のみずがめ座η流星群はいつ、どの方角で観測できる?
5月7日の夜明け前が最適だが、6日でも観測可能
2019年のみずがめ座η流星群のピーク(極大)は、GW最終日である5月6日(月・祝)23時頃です。
しかし極大時の時刻にはまだ放射点が観測できる高さまで昇っていないため、一番の見頃の時間帯は5月7日の日の出2時間半前から1時間半前までの1時間程度となります。
2019年5月7日の日の出は午前4時44分で、夜明け(空が白み始める時間)は4時9分です。
そのため、観測に最適な時間は5月7日の午前2時から午前3時頃までが最も観測に適した時間と言えるでしょう。
とはいえ日付が変わった0時頃からでも十分に観測可能ですし、前日の6日の同時間帯でも、7日ほどではないにしてもみずがめ座η流星群は観測できます。
「7日は仕事や学校があるから夜更かしは厳しい」という方は、6日の0時から夜明け前までを狙ってみてはいかがでしょうか。
月明かりの影響は?
5月6日の月は新月直後の月(月齢1)となっており、流星群の観測にほとんど影響ありません。最高の条件です。
どの方角を見ればいい?
みずがめ座η流星群は全天(空全体)で観測可能です。
観測点が低めなので、下から上に向かう流星が観測されやすくなっています。
またみずがめ座は東の空に観測できる星座のため、東寄りの空のやや低い位置を眺めていればより観測しやすいかもしれません。
最も見頃となる5月7日の日の出1時間前(午前3時44分)の空の様子がアストロアーツに掲載されていましたので引用させていただきます。
注意書きにも書いてあるとおり、流星は広い範囲で観測できるため、放射点はあくまで参考程度にして空を広く眺めるようにすると観測できる可能性が高まりますよ。
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みずがめ座η流星群観測時の注意点やコツ
みずがめ座η流星群に限ったことではありませんが、天体の観測時に注意すべきことやコツをいくつか挙げておきます。
1.観測場所は周囲に明かりがない場所を選ぶ
流星群の観測時には、周りに街頭や建物の明かりがなく、高い建物のない開けた場所が最適です。
それが難しければ極力目に光が入らない開けた場所を選びましょう。
また月が明るいとそれだけでも流星の観測は難しくなります。
月明かりの少ない日(新月に近い日)や、月の沈んだタイミングを見計らいましょう。
2019年のみずがめ座η流星群については新月に近い状態ですので、月明かりは気にしなくて大丈夫です。
2.目を慣らして視野を広く眺める
明るい場所から暗い場所に移って目が慣れるまで10~15分ほどかかります。
目が慣れるまではたとえ流星が流れてもうまく観測できない場合があります。
しばらくは街灯やスマホなど明るいものを見ずに、暗闇に目を慣らしましょう。
また流星群は放射点近くに出現しやすいというだけで、夜空のどこにでも流星が流れる可能性はありますので、放射点を1点集中して見るよりも視野を広くしてぼーっと眺めている方が観測できる可能性は高まります。
3.暖かくして観測する
冬はもちろんですが、夏でも夜は場所によって気温がぐっと下がります。
5月とはいえまだまだ昼夜の寒暖差が激しい時期ですし、天体観測は長時間同じ場所で留まって行いますので、気温や天候には十分に気をつけたほうが良いでしょう。
特に観測に最適な郊外や野山などは冷え込むことが多いので、夏は防虫対策や羽織れるものの用意を、冬はしっかり着込んでカイロを用意するなど万全の準備をして観測しましょう。
また流星群の観測には何時間もかけることが多いと思いますので、レジャーシートや寝袋を用意するのがベストだと思います。
ずっと見上げているとすぐに首が疲れてしまいますからね。
4.流星群観測時のおすすめアプリ「星座表」を入れておこう
流星群の観測にはぜひスマホ&タブレットアプリの「星座表」をダウンロードしておきましょう。
これはスマホやタブレットを夜空に掲げると、その方角・高さに応じた星座が表示されるというスグレモノです。
これがあれば星座を探すのがとても楽になると思いますよ♪
無料ですのでぜひお試しくださいね。
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みずがめ座η流星群まとめ
以上、みずがめ座η流星群についてまとめました。
三大流星群ほどではないにしても、それに次ぐ規模の流星群ですから流れる星の数は一年の間でも指折りです。
次の日が仕事や学校で5月7日早朝の観測は難しいという方も、5月6日の同時間帯や、5月7日の午前0時過ぎあたりからなどは十分観測のチャンスです。
今年は久々にみずがめ座η流星群の観測条件が整っていますので、ぜひこの機会に観測してみてくださいね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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