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豚コレラが5府県に感染拡大!人への影響はある?ブタコレラとの違いとは?

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2月6日、愛知県豊田市の養豚場で飼育されている豚から家畜伝染病「(とん)コレラ」の感染が確認されました。

またこの養豚場から豚を仕入れていた岐阜、長野、大阪、滋賀の養豚場でも多くの豚から豚コレラの陽性反応が検出され、数千頭レベルで殺処分が行われています。

また愛知県の養豚場では今月4日の時点ですでに食欲不振などの異常が確認されていたにもかかわらず、他府県への出荷を容認していたという県の判断が疑問視されています。

熊本県と岐阜県以外で豚コレラの感染が確認されるのは初めてのことで、これまでにない大規模な感染対策が執り行われているようですね。

今回は、

  • 今回の事件の概要
  • 豚コレラとはどんな病気か
  • 人へ感染する可能性はあるのか
  • 「ブタコレラ」との違いとは

これらについてわかりやすく解説していきます。

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もくじ

豚コレラ広域感染事件の概要

愛知県は2月6日、豊田市の養豚場で飼育されている豚から豚コレラウイルスの陽性反応が確認されたことを受けて、この養豚場で飼育されている6,640頭の殺処分を始めたそうです。

豚の殺処分は自衛隊への災害派遣要請となるそうで、陸上自衛隊の第10師団が豊田市の養豚場に派遣されているとのこと。

また同養豚場は1月18日から2月5日にかけて、愛知県田原市、大阪府東大阪市、長野県宮田村、岐阜県恵那市、滋賀県近江八幡市の計5つの養豚場に子豚を出荷しており、この子豚を各府県で検査したところ、いずれの養豚場でも豚コレラへの感染が確認されました。

5府県の5つの養豚場では全部で約8,600頭もの豚が飼育されており、各府県はこれから殺処分を行っていく予定とのことです。

また長野県の養豚場へは感染の疑いがありながら(検査結果を待たずして)出荷されていたため、「なぜ感染の疑いのある豚を出荷したのか」が今後議論されることになりそうです。

豚コレラはどんな病気?人へ感染する可能性は?

人には感染しない?

豚コレラは豚のウイルス性疾病であり、人間がかかるコレラとは違うものです。

豚や猪にのみに感染する病気であり、もし感染した豚の肉や内蔵などを食べたとしても人には感染しないのでご安心ください。

豚コレラに感染した豚は約40度の高熱を発して食欲不振になり、起立不能となります。

そして便秘の後に悪臭の下痢を起こし、ほとんどの場合約1週間で死に至るという恐ろしい病気です。

また強い感染力と致死性を持ち、正常な豚と豚コレラに感染した豚とを一緒にさせるとたった一日で感染する可能性があります。

というのも感染した豚は唾液や涙、糞尿などにウイルスを排泄するため、それらとの接触によって容易に感染してしまうからだそうです。

また子豚に関してはほぼ100%に近い致死率に達するそうですから本当に恐ろしい病気です。

養豚場にとってはまさに天敵です。

現時点では治療法はない

豚コレラに治療法はなく、もし感染豚が発見された場合、同じ養豚場で飼育されている豚はすべて殺処分されます。

これは家畜伝染病予防法という法律で定められています。

大抵は感染が発覚してもその養豚場内で収まる話なのですが、今回の事件のように法令遵守の怠慢やミスなどで発覚が遅れると、強い感染力ゆえに一気に広範囲に拡大して重大な問題となることがあります。

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ブタコレラとは違うもの?

なぜ「豚コレラ」を「とんコレラ」と音読みするのでしょうか。

「ぶたコレラ」の方が言いやすいのに…と感じた方も多いと思います。

おそらくですがこれには理由がありまして、人と豚両方に感染する可能性のある「ブタコレラ菌」と区別するためだと思われます。

ブタコレラ菌はサルモネラ菌の一種で、豚コレラとは全くの別物です。

非常にややこしいので読み方を音読みと訓読みで区分したのでしょう。

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まとめ

以上、豚コレラと今回の事件についてまとめました。

人には感染しないとはいえ恐ろしいほどの感染力と致死性を持つ病気ですから、感染が拡大していくと養豚場で働く方々はもちろん、豚を消費する私たちにとっても少なからず影響が出てくると思われます。

豚肉の値段が上がるぐらいならまだいいですが、最悪はスーパーやお肉屋さんなどの店頭から姿を消す可能性も少なくないと思います。

今後の感染拡大対策と、再発防止に関する議論に注目ですね。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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